ゴールデンウィーに帰る
息子に長男が生まれた時、赤ちゃんによくないと我が家に疎開となった二ひきの猫。
ミッキーさんは嫁と長女の可愛がる血統書をもつアメリカンショート・・・雄・・・ビロードの毛並、おっとりさん。
オペラは息子が拾ってきた日本猫の真黒さん・・・競馬通の息子の命名・・雌・・・痩せて剛毛、目ぎょろ。
この孫が2歳になろうとするころ、ロックし忘れのサッシを巧みに開けて、
ミッキーが家出を繰り返すようになった。
そんなにお外がいいのと想う半面、もし何ぞあったらと、浮かぶきつそうな嫁の顔と神妙な息子の顔・・・・凍てつく闇夜の度重なる大捜索。
「今日はミッキーさんは?」と町内に知れ渡る。
3年前のゴールデンウィーク、
息子家族が現れた時に「俺高槻に帰る・・・絶対」と泣いて嫁と長女にすがるミッキー・・・猫はしゃべります。
陰惨ないじめにあってたのだ、それも後から拾われてきた年下の小柄な柳腰のオペラに。外で怪我したんじゃなかったんだ、で10円はげができてるんだ・・・・・・・。ミッキー救護隊に付き添われて高槻へ。 今やオペラはビロードの毛並み、優雅さえ備わり、完璧に妻に取り入り、時折私を流し眼でみる。