泌尿器科余話
3か月に一度の間隔で通う事を
なんとなく楽しく待ちわびるこの頃です。
70歳ともなれば、
泌尿器科の待合で、畏まって
「周りにどう観られてるんだろう?」
などと気にすることもありません。
持参の小説を読みながら血液検査の結果待ちをしてましたら、
日頃は高齢者ばかしの待合に、
40代のご夫婦と思しき方が・・・・・。
観るともなく眺めてますと
奥様の眉間のあたりから険しい気配が・・・。
その時私、
昔TVで見た遠藤周作氏と森繁久弥氏の対談を思いだしたのです。
遠藤「あたしね、股関節が痛むんで、泌尿器科を訪ねたんですよ、
でね・・雑文書きの端くれでも顔見知りがなんて恥ずかしさで小さくなって待ってるとね、
看護婦さんが遠藤周作さんと大きな声で呼ぶの・・
それも2回も・・途端に周り中から好奇の目で見られるの・・・解るんです・・汗がたらー・・」
森繁「そりゃ御気の毒に・・」
遠藤「でね、疚しい病気ジヤねえぞって事を証明したくって、次回から女房を同伴したわけ・・」
森繁「奥さんも、とばっちりな事・・」
遠藤「ところがね、あとで先生が「如何わしい病気をお貰いになるとですね、たいがい奥様に
うつるわけでして・・・・』と・・・こうですよ」
森繁「藪蛇でござんしたか・・・」
さて、くだんのご夫婦がどうでありましたのか?
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