海賊と呼ばれる光栄
安倍ブレーンにも加わり、
「書いてる小説とは違うぞ」とも想える百田氏ですが、
読ませる小説、腕の達者なところがまた嫌味です。
「海賊と呼ばれた男」は石油に生涯を賭けた漢の物語。
やはり読ませます。
モデルは出光なんでしょう。
背景は1953年イランクデターです。
世界を牛耳る米英メジャー石油資本と
CIAの暗躍はイランの民族独立運動を崩壊させ、
傀儡政権を樹立、目的のイラン油田の乗っ取りを果たす。
戦後日本の国益を悲願に一私企業社主の信念を描いています。
敵は米英大手石油資本のみならず、
国内官僚に同業者達、
それでも当時はまだ通産省等にも
真の国益を目指す官僚が、
真に日本が独立を果たすにはと模索する人々が
僅かながら残っていたようです。
この主人公は如何なる苦境にもリストラは絶対やらなかった人物です。
百田氏が取り上げてきたテーマは
今まで多岐の分野にわたりますが同様のものはありません。
でも人を大切にする主人公が多いのですが・・・・・。
つまるところ敗戦後の真の一人の日本人が
米英-その手足の官僚に戦いを挑んだ、苦闘の歴史物語。
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