「看病断」
私の父については、殆ど母が看取りました。
今、母の老いに接している中で、
介護に携わる皆様の多大なご苦労と、
そして得られるかもしれない、
ささやかな喜びは、
私なんぞにも理解できるこの頃です。
朝井まかて著の「銀の猫」は江戸を舞台に介護を生業とする女性が主人公。
この作品から教えられる眼から鱗のお話が満載。
江戸は70歳から100歳までの御長寿都市であったというではありませんか。
裕福な家だけが雇える介抱人です。
その時代、家を継いだ長男は、老いた親が臥せると、
武家でも商家でも
自らの手で介抱したのが一般的なんだそうです。
武士は「看病断」という届を出せば介護休暇が公認された。
そこで介護・看取りに憂いなく専念できた・・・。
だから他人の手を借りる介抱は
二本差しの恥とも考えられていたんだって・・・。
驚きですよ。
歴史でも時代劇でも観たこともない・・・
しかしながらそこはそれ・・現実は・・・
コメント