覚えてます?マンモス西のこと
重松清氏の本にセカンド・ライン(2001年)というのがあります。
時々の思いを書き留めた随筆というかブログ風というべきか?まあそんなもんです。
第1話で明日のジョーにふれています。
燃え尽きて真っ白になる人生を選択したジョーと、その場には居ない脇役マンモス西に眼を向けてます。
「ちんまりおとなしくおさまりやがって、模範青年。こんな可愛い嫁さんものにして・・・・・。まあ、せいぜい幸せになってくれや」
ジョーから西への結婚祝辞です。
これを最後に西は脇役から姿を消します。
重松氏は自分はジョーのタイプではない、むしろ西のタイプと気づき、自己嫌悪さえ感じていた。
しかしその他の生き方(割り切ることのできない余りの生き方)に眼を向けることが自分の物書きとしてのスタンスだと信ずるようになったと・・・・・。
時々想う。
西は、今なにをしているのだろう。
乾物屋の商売は順調だろうか。
子供は何人だろう。
ドヤ街の悪ガキ達と、今でも付き合いはあるだあろうか。
奥さんの紀子さんは、本当はジョーが好きだった。
知っていたのかな、西はーーー知っていたのだろうな、きっと。
重松氏を読んで、ほろ苦く切なくなる読後感、これなんですね。
みんなマンモス西なんだもの。
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