妻は自動車学校で運転免許をとった時、
補習券を1枚も買わなかった、というのが自慢。
私、大学のみならず自動車学校も中退経験を張り合うわけにもいかず。
「ほおー、凄いね、ミニの太ももパワーか?」
「バカ、予習、復習よ」
「勉強嫌いが?」
「金がかかれば別」
その妻の毅然とした
「ボケたらいけんし、燃費もいいから、絶対マニュアル車ジャ」
という原理主義で40年です。
しかし突然「左足が痛いからAT車にする」と。
「まだ1万5千キロしか乗ってないのに?」
「クラッチ踏む左足の裏が痛くてたまらん」
というわけで初めてのAT車に、そうですあのキーが行方不明になったのがこの車。
するとたちまち「ああ、楽でええワ、はよこれにしときゃ良かった」とご機嫌。
似非原理主義者め。
でもそれにまして、内心嬉しいのは私、なぜって今まで妻の運転に
「ホンマに補習券なし?一発合格?どんな手を使ったんジャ?」
あくまで内心を隠し、決して非難にならないように、感想というか、意見というか、気を遣わなくてよくなったから。
だって妻はカーブの直前で必ず先にクラッチを踏むんだもの、時には下り坂でも。
あれはかなり怖い、小心者にはこたえたのです。
おそるおそる・・・
「先にブレーキをふんでから、シフトダウンした方が・・・・」
「そんなことをしたらエンストするじゃろ」
40年間どんなに言い方を工夫しても無駄だったんだもの。
助手席からさりげなく足元を観るのが癖になってました。
ああよかった。
喧嘩の原因もひとつ減った訳だし・・・。
胃の調子も良くなったし・・・。